--------------:--

【 スポンサー広告 】 スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2016-10-16-Sun-07:28

【 - 】

 今日は本屋の仕事で日頃思う事を書きます。

 お店によっての違いは大きいと思いますので、これは私が勤める本屋の話です。
 勤務時間中のスケジュールは、その日毎に決められています。例えば五時間の勤務の内、初めの一時間はレジ担当、次の一時間半は翌日準備とメンテナンス、その後はレジに戻る、というような感じです。レジの業務は一般的なレジ業務とほとんど変わらないものです。本屋のレジにはブックカバーを着けるという特殊な仕事もありますが、これも特筆するほどのものでもありません。
 驚いたのは、翌日準備やメンテナンスといった、レジに立たない業務についてでした。私は本屋でのアルバイトを始めてまだ一ヶ月半程しか経っていません。新米です。しかしこれは書店業界全般に言える特徴なのかどうか分かりませんが、驚くべきことにこの時間、私は完全に自由になります。言い方を悪くすると、これこれをやっておいてと、一時間半も放り投げられるのです。そして、その一時間半で私がした仕事に関しても、特別なチェックはありません。普通は新米に任せっぱなしでは心配だと思うのですが、不思議です。
 それでも翌日準備などはほとんどやることが決まっているので、任せても大丈夫だと思われているのかもしれません。仕事が早く終わってしまうと、残りの時間はメンテナンス当で時間を潰します。このメンテナンスの時間は、完全に自由になります。自分が思うように棚を整理したり、棚下にあるストッカー(引き出しのような収納)の中を整理したりします。恐らくこの時間に関しては、性格が如実に出るように思います。ストッカーの中に眠ってしまっている書籍を棚へ救出したり、ストッカーの中が一杯だと明日以降困る事が多いので返品をしたり、仕事になれば何でも良いのです。
 私は本を簡単に返品する感覚が馴染めなくて、この時間は大抵ストッカーに眠る本を救出する作戦を敢行します。
 そしてこれも驚くべき事なのですが、店長も含める書店の店員全員の中に、棚に差さっている本について完全に理解している人間が一人も居ないのです。つまりまかり間違ってストッカーに放り投げられたまま、ほとんど棚に出ること無くやがて返品されてしまう本が少なからずあるように思うのです。そして棚の事を完全に理解している店員が居ない以上、一冊二冊、私情で棚に差した所ではバレる事もありません。バレたところで売り物を棚に出しているだけなので、何という訳ではありませんが。
 空いている時間は、控え室で眠る彼らにステージを用意する事で、少しだけいい気分になれるのです。しかしこれについて、私ごときではおよそたった一日か半日ほどしか彼らにステージを用意してやることはできません。誰の悪意でも善意でもなく、明日のシフトの同僚や上司の方達が、大抵の場合片付けてしまうのです。私の出した本がバレたからではありません。次に片付けられるギリギリの位置にしか、戻すことができないのです。恐らく片付ける店員は、ほとんど何も見ずに抜いていきます。一々一冊づつ精査できない程に、書店には本が毎日沢山本が届くのです。
 しかし、先日こんな事がありました。私がストッカーの中から救出した一冊の漫画について、翌日も、その翌日も片付けられることなく棚に差さったままになっていたのです。そして既に一週間以上経って、それでもまだその本は棚に収まったままでした。同僚と上司に見つからずに今までやり過ごせているのか、それとも私の行動が誰かに何かを訴えかけたのか、それは分かっていません。同僚とこういった話をした事はまだありませんが、棚の内容を通じてコミュニケーションを図っているようで、面白く感じました。本屋の仕事はこのような謎が多いのです。
 直接本人には言えない事を、棚の内容を通じて伝える、といった事も書店の店員同士であれば可能かもしれませんね。

COMMENT



コメントの投稿

HOME
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。